タクシーに「ダイナミックプライシング」を導入

国土交通省は、タクシーの運賃に「ダイナミックプライシング」と呼ばれる需要に応じて料金を変更するシステムを、来月にも配車アプリで事前に行き先までの料金が確定している場合に限定して導入する方針です。

この「ダイナミックプライシング」は、国内ではスポーツ観戦やテーマパークの入場料での導入が始まっており、タクシーの運賃にも来月から導入する予定です。

この仕組みを導入するのは、申請があったタクシー事業者に限定され、利用者がスマートフォンの配車アプリで事前に行き先までの料金を確定させた場合にのみ適用されます。

例えば、需要の少ない時間帯には運賃を下げ、逆に雨の日や週末の夜など需要が高まる場合には運賃を上げることができます。通常の運賃に比べて、5割引きから5割増しの範囲で変動することができますが、タクシー事業者はこの仕組みを導入しても運賃収入が増えないように料金を設定することが求められます。

導入した事業者には、運賃が適切な水準であるかを確認するため、3か月ごとに国土交通省に報告することが求められます。

この「ダイナミックプライシング」の導入は、利用者の多様なニーズに応え、潜在的な需要を引き出すことが目的ですが、適切な料金設定ができるかが焦点となるでしょう。

私はこの記事に対して、需要に合わせた適正な価格を提供することができるメリットがある一方で、利用者にとっては料金が不透明であったり、急激に変動する可能性があるというデメリットもあると考えます。また、料金設定の透明性が求められる中、タクシー事業者がこの仕組みを導入することで運賃収入が増えないように料金を設定することが求められることも興味深い点だと感じました。

一方で、利用者の多様なニーズに応え潜在的な需要を掘り起こすことが狙いであるため、運営側が慎重な運用を行い、利用者にとっても納得のいく料金設定ができるような環境整備が必要であると思います。

個人的に思ったのは、これからはタクシーはなるべく使わないようにしようと思う人が、多数出てくるのではないかなということです。