介護施設入所困難で、老老介護、認認介護

日本では高齢者の数が増加し続け、高齢者同士の介護である「老老介護」も急速に増えています。介護施設への入所は負担をかけずに選択できる方法ですが、順調に進むことは少ないようです。

厚生労働省の統計によると、要介護認定者の割合は年齢とともに増加しています。65歳以下では0.4%であるのに対し、75歳以上では12.7%にも上ります。80歳以上では59.8%が要介護となります。

要介護の主な理由は「認知症」が最も多く、次いで「脳血管疾患(脳卒中)」や「骨折・転倒」が挙げられます。要介護度が高い場合、脳血管疾患が主な原因となっています。

介護の問題は本人だけの問題ではありません。介護者の大半は同居する家族であり、女性が圧倒的に多いです。高齢者同士の組み合わせによる介護が一般的であり、特に70歳以上の要介護者の場合、同じ年齢の家族が介護を担当することが多いようです。これらのデータから、高齢者同士の介護が増えていることが分かります。

日本は経済成長に伴い核家族化が進み、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」と認知症の高齢者が認知症の高齢者を介護する「認認介護」が急速に増加しています。介護施設への入居は、家族に負担をかけたくない場合の選択肢となりますが、施設の種類は多く、公的介護保険の施設サービスや民間施設などがあります。

総務省の調査によると、介護施設からの請求額は平均で月12万円程度であり、その他の出費も加えると月14万円程度が目安とされています。しかし、高齢者の年金受給額や夫婦の年金額から考えると、民間施設への入居には追加の費用が必要となります。

介護難民も増加しており、特別養護老人ホームなどの待機者も増えています。介護業界の賃金も伸び悩んでおり、対応が追い付かない状況が続いています。このような現状の中、多くの人々にとって費用や順番の問題があり、高齢者施設への入居を切望してもなかなか実現できない状況が続いています。

今すでにこのような状態なのに、私は現在50代前半ですが、私が後期高齢者になるころにはどうなっているでしょうか。長生きがまるで罰ゲームのような感じがしてきました。若い人は希望が持てないと言われていますが、老人も希望が持てません。とにかく自分でできるだけ何でもできるように、元気を保たないといけないなぁと思わされます。超高齢化社会、すでにそうなっています。介護業界の問題も少子化と同じく早急に取り組まないといけない問題です。