その自慢話、代わりに聞きます あるオンラインサービスが面白い

森永乳業が、自慢話や武勇伝を話したい人のための無料のオンラインサービス「武勇伝聞いてくれる会議」を開始するそうです。参加者は、聞き役として用意された8人の中から3人を選び、オンラインで話をすることができます。実はこのサービス、聞き役たちの映像は事前に録画されたもので、実際に話を聞いているわけではありません。だから24時間365日、好きなタイミングで参加できるそうです。もちろん会議中は第三者による視聴や録画は行っていません。自慢話を話したいけど、上司や同僚には聞いてもらえない人にはうってつけのサービスとなっているそうです。

森永乳業が開発した「武勇伝聞いてくれる会議」は、新しいおつまみ商品「クラフト 魚Chee(ウオチー)」シリーズを知ってもらうために開発されたコンテンツということです。ただ商品を食べてもらうだけではなく、食と体験の掛け合わせで、より気持ちが上がる時間を提供したいという思いから開発されたそうです。

森永乳業は、ビール好きの40~50代の20人を対象にグループインタビューを実施しました。参加者からは、「話し相手がいなくて寂しい」「自分の話を聞いてほしい」という声が出たため、商品を食べながら楽しめるオンライン空間を提供することを考えたそうです。こうして生まれたのが「武勇伝聞いてくれる会議」で、演技経験者8人が聞き役となり、それぞれ個性的なリアクションを取るそうです。

でも、録画された聞き役に話しかけて満足感は得られるのでしょうか。オンライン会議でも相手の表情が見えなかったり反応がなかったりすることがあるため、このサービスは大きなリアクションをしてくれるという利点があるということです。「頑張ってきたことを人に聞いてもらいたいというのは、自然な感情。昨今はこうした武勇伝や自慢話が嫌悪感を持たれるようなムードがある中で、このサービスを通じて皆さんにハッピーな気持ちになってもらい、ソーシャルグッドにつながるといいなと思っています」と担当者の方は言っています。今後は、電話を使った同様のサービスも開発予定だそうです。

商品を売るための付加サービスと言ってしまえばそうですが、でもちょっと面白い試みだなぁと思いました。年齢を重ねたおじさん、そしておばさんも、皆話を聞いてほしい傾向が強いと思うので、今の時代の技術も相まって、オンラインでも誰かに話を聞いてもらっているような感覚になれるというのは、結構需要があると思います。ただ、武勇伝ということで、必然と会社勤めの恐らく中年男性にターゲットを絞っている感じがありますが。こういうちょっと面白いサービス、皆さんはどう思いますか。