ヨーロッパにおける安楽死・自殺ほう助の状況

ポルトガルではカトリック教徒が多数を占めており、安楽死についての意見が分かれていました。しかし、治る見込みのない病や苦痛を抱えた人への安楽死を認める法律が成立しました。

オランダは世界で初めて、治る見込みのない病に苦しむ患者への積極的な安楽死を認めました。自殺ほう助も合法化され、患者が自発的に死を望んでいる場合に支援が受けられるようになりました。

ベルギーやルクセンブルク、スペインもオランダと同様の条件で安楽死と自殺ほう助を合法化しました。ベルギーでは特に保護者の同意を条件に、末期症状の子どもを対象とする年齢制限を撤廃しました。

スイスでは積極的な安楽死は禁止されていますが、自殺ほう助は数十年前から認められており、欧州各地から自殺ほう助を求める患者が集まっています。スイスは自殺ほう助を規制しない方針を決定しました。

オーストリアでも自殺ほう助が違法とされていましたが、憲法裁判所が国民の基本的人権の侵害と判断し、22年に合法化されました。イタリアでは憲法裁判所が国民投票の実施要請を却下しましたが、治る見込みのない患者の自殺ほう助については処罰の対象外とする判断を下しました。

英国でも安楽死に関する問題が注目されており、議会が自殺ほう助の合法化について検討を進めています。

これはヨーロッパの流れですが、いつかこの流れがアジアにも来ないかなぁと思います。極論を言うみたいですが、動物の安楽死があるのに人間に安楽死はなぜないのでしょうか。治る見込みのない病気や痛み、あるいは精神的苦痛も、を抱えた人への安楽死は、あって然るべきだと私は思います。自殺ほう助も同様です。そういう選択肢が社会にある方が、よりよく生きられるしあるべき姿だと私は思います。