「AI失業」先進国?中国のニュースを考える

ジェネレーティブAIの話題です。アメリカのGoldman Sachsが発表したリポートによると、ジェネレーティブAIによって約3億人分のホワイトカラーの仕事が奪われるという話題が注目されましたが、中国では実際に人間の仕事がAIに置き換わっているようです。

中国では、AIが人間の仕事を置き換える現象は、例えば、ゲームの美術デザインを請け負う中国企業では、AIペインティングツールの導入により、原画マンの3割が解雇されましたが、残った人たちは給料が上がりました。また、中国の広告・PR大手「藍色光標」も、デザインや企画・広告文案の作成などにAIを全面導入し、外部委託を停止することを決定しました。

日本でも、既存の仕事がAIで置き換えられるケースが出てくる可能性がありますが、AIの法的位置づけなどが整理し切れていないことから、AIに慎重な企業は多いと思われます。アドビの調査によると、日本の消費者はジェネレーティブAIをポジティブにとらえている一方で、マーケティング担当者は利用に慎重な傾向があります。今後AIが進化し、法的な立ち位置も整理されていくにつれ、日本でも既存の仕事がAIに置き換えられることは出てくるだろうと予測されます。

人口の多い国では、AIの発展により仕事を奪われる人が出てくることが一種の社会問題ですが、日本のように労働人口がこれからますます減っていくことが確定している国などでは、AIの働きで労働力不足をカバーしようという考え方をするのだろうと思います。どの分野でAIをより良く活用できるのか、今一度理解する必要がありますね。これから教育を受ける若い人は、どの分野が人間の手によって作られる分野かを見極めて、AIとうまく住み分けるように生きていかなくてはいけないですね。